老人ホーム・介護施設

老人ホームの種類は7つ|特養・有料・サ高住などの違いを比較

約18分で読めます 家族ナビ編集部
老人ホームの種類は7つ|特養・有料・サ高住などの違いを比較

「老人ホームと介護施設は何が違うの?」「特養・有料・サ高住……どれを選べばいいか分からない」——施設探しを始めたばかりの方から、こうした声をよく聞きます。この記事では、代表的な7種類の施設を費用・入居条件・向いている方の特徴から整理し、どの施設が親の状況に合いそうかを比べやすくまとめました。

結論を先にお伝えすると、老人ホームは大きく「公的施設」と「民間施設」に分かれます。公的施設(特養・老健・ケアハウス)は費用が抑えやすい反面、入居条件が厳しく待機が生じることがあります。民間施設(介護付き有料・住宅型有料・サ高住・グループホーム)は選択肢が広く入居しやすい一方、費用は高めになる傾向があります。いずれも費用・介護体制・立地・本人の状態の4点を合わせて比較することが大切です(以下の数値はすべて調査時点の一般的な目安です)。

老人ホームの種類一覧【比較表】

老人ホームと総称される施設には、法律上の区分が異なる7種類があります。運営主体・費用の目安・主な入居条件をひとつの表で確認できます。

種類運営初期費用の目安月額費用の目安主な入居条件
特別養護老人ホーム(特養)公的0円約8〜15万円原則要介護3以上、65歳以上
介護老人保健施設(老健)公的0円約8〜16万円要介護1以上、病状安定期
ケアハウス(軽費老人ホーム)公的0〜数十万円約9〜16万円60歳以上、自立〜要支援・要介護(B型・C型で異なる)
介護付き有料老人ホーム民間0〜数百万円約15〜30万円要支援1以上(施設による)
住宅型有料老人ホーム民間0〜数百万円約15〜30万円自立〜要介護(施設による)
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)民間敷金(月額数か月分程度)約10〜25万円60歳以上または要支援・要介護
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)民間0〜数十万円約12〜18万円要支援2以上の認知症の方、施設と同じ地域の住民

※ 費用はいずれも調査時点の一般的な目安です。立地・居室タイプ・介護度・サービス内容により異なります。最新の料金・条件は各施設の公式情報・重要事項説明書でご確認ください。

公的施設と民間施設の違い

施設を選ぶうえで最初に理解しておきたいのが、「公的施設」と「民間施設」の違いです。

公的施設とは、国や自治体・社会福祉法人などが運営する施設で、費用が抑えやすく、所得に応じた負担軽減制度の対象になるケースがあります。一方で入居条件(介護度の基準など)が定められており、特養など人気の施設では地域によって待機が生じることがあります。

民間施設とは、民間企業などが運営する施設です。費用は高めになる傾向がありますが、比較的入居しやすく、サービス内容や居室・設備の選択肢が幅広い特徴があります。介護体制の違い(施設に常駐するか、外部の訪問介護を利用するか)も施設の種類によって異なります。

比較項目公的施設民間施設
主な運営主体自治体・社会福祉法人民間企業
費用の傾向比較的安めやや高め
入居のしやすさ入居条件・待機あり比較的入居しやすい
サービス内容標準的施設ごとに多様
負担軽減制度対象になりやすい施設・条件による

各種類の特徴

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホーム(特養)とは、常時介護が必要な高齢者が長期間生活できる公的施設です。社会福祉法人や地方自治体が運営しており、費用は月額約8〜15万円が目安と、公的施設のなかでも費用を抑えやすい選択肢です。原則として要介護3以上が入居対象であり、地域によっては入居待ちが生じることがあります。重度の介護が必要で、長期的な生活の場を求める方に向いています。

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設(老健)とは、病院退院後のリハビリを支援し、在宅復帰を目指す公的施設です。要介護1以上かつ病状が安定している方を対象としています。月額費用は約8〜16万円が目安で、長期入居よりも「在宅復帰までの中間施設」として位置づけられます。入院後の回復期にリハビリを集中して受けたい方に向いています。

ケアハウス(軽費老人ホーム)

ケアハウス(軽費老人ホーム)とは、自宅での生活が難しくなってきた方が比較的低額で入居できる公的施設です。自立〜要支援レベルの方が中心の「一般型(A型・B型)」と、介護サービスが受けられる「介護型(C型)」があります。月額費用は約9〜16万円が目安です。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、施設の職員が24時間体制で介護サービスを提供する民間施設(都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設)です。月額費用は約15〜30万円が目安で、初期費用(入居一時金)は0円〜数百万円以上と幅があります。介護度が重い方や、医療・介護を一体的に受けたい方に向いています。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、生活支援サービス(食事・掃除・緊急対応など)を提供する民間施設です。介護サービスは外部の訪問介護などを個別に利用する形になります。月額費用は約15〜30万円が目安。介護度が比較的軽い方や、在宅と同様に外部サービスを組み合わせたい方に向いています。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、安否確認と生活相談を必須サービスとする、高齢者向けの賃貸住宅です。賃貸借契約が基本のため、初期費用は敷金(月額の数か月分程度)が中心です。月額費用は約10〜25万円が目安。住まいの自由度を保ちながら見守りサービスを受けたい方、比較的自立度が高い方に向いています。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームとは、認知症の高齢者が少人数(5〜9人程度)で共同生活を送りながら介護スタッフのサポートを受ける民間施設です。要支援2以上の認知症の方が対象で、施設と同一の市区町村に住民票がある(または以前あった)ことが原則的な条件です。月額費用は約12〜18万円が目安。認知症の症状があり、なじみの環境で少人数の落ち着いた生活を望む方に向いています。

介護度・予算別の選び方の目安

どの施設が合うかは、本人の状態と家族の希望によって異なります。以下は判断の目安です(最終的には専門家・各施設への確認をおすすめします)。

  • 要介護度が低い(自立〜要支援): ケアハウス・サ高住が選択肢になりやすい。
  • 要介護度が中〜重度(要介護3以上): 特養・介護付き有料老人ホームが検討範囲に入る。ただし特養は待機が生じることがある。
  • 認知症の症状がある: グループホームや介護付き有料老人ホームで認知症ケアの体制を確認する。
  • リハビリを重視したい(入院後など): 老健が在宅復帰の中間施設として選ばれることが多い。
  • 費用を抑えたい: 公的施設(特養・老健・ケアハウス)を中心に検討し、負担軽減制度の適用可否を確認する。
  • 入居を急いでいる: 民間施設(有料老人ホーム・サ高住)は公的施設より入居までの期間が短い傾向がある。
ワンポイント

入居を検討する際の注意点

特養(特別養護老人ホーム)は原則として要介護3以上が対象で、地域によっては入居まで時間がかかることがあります。グループホームは施設と同一の市区町村内の住民であることが原則条件となる場合があります。費用・入居条件・サービス内容は施設ごとに異なります。最終的な確認は、各施設・市区町村の窓口・地域包括支援センターに直接お問い合わせください。

まとめ

  • 老人ホームには大きく分けて7種類あり、「公的施設」と「民間施設」に分類される。
  • 公的施設(特養・老健・ケアハウス)は費用が抑えやすいが、入居条件・待機がある場合がある。
  • 民間施設(介護付き有料・住宅型有料・サ高住・グループホーム)は選択肢が広いが費用は高めの傾向。
  • 選ぶ際は「介護度・予算・立地・サービス内容」の4点を合わせて比較するのが重要。
  • 費用の詳細や制度の適用は、各施設・地域包括支援センター・自治体窓口への確認が必要。
老人ホームの種類は全部でいくつありますか?

代表的なものは特養・老健・ケアハウス・介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・サ高住・グループホームの7種類です。法律上の区分や運営形態によってそれぞれ特徴が異なります。

特養(特別養護老人ホーム)に入るにはどんな条件がありますか?

原則として65歳以上かつ要介護3以上が対象とされています。地域によっては申し込み後に待機が生じることがあります。詳細はお住まいの市区町村または各施設にご確認ください。

グループホームには誰でも入れますか?

グループホームは要支援2以上の認知症の方が対象で、施設と同一の市区町村に住民票がある(または以前あった)ことが原則条件です。入居条件は施設により異なりますので、直接施設にご確認ください。

公的施設と民間施設はどちらを選ぶべきですか?

費用を抑えたい場合は公的施設が候補になりやすいですが、入居条件や待機状況があります。入居を急いでいる場合や選択肢を広げたい場合は民間施設も検討に値します。本人の介護度・予算・立地・希望するサービスを軸に複数施設を比較することをおすすめします。

サ高住と有料老人ホームはどう違うのですか?

サ高住は賃貸借契約を基本とした高齢者向け住宅で、介護サービスは外部から個別に利用します。有料老人ホームは介護・生活支援が一体となった施設で、「介護付き」は施設の職員が直接介護を提供します。生活スタイルや必要な介護の内容によって向き不向きが変わります。

老人ホームの費用を抑える方法はありますか?

公的施設を選ぶほか、負担限度額認定(特定入所者介護サービス費)や高額介護サービス費などの支援制度を活用できる場合があります。要件があるため、市区町村の窓口や地域包括支援センターにご確認ください。

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