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【独自調査】老人ホームの月額費用は中央値15.8万円——全国6,705施設・47都道府県の実態(2026年)

約36分で読めます 家族ナビ編集部
【独自調査】老人ホームの月額費用は中央値15.8万円——全国6,705施設・47都道府県の実態(2026年)

「老人ホームの費用は月いくらか」——検索すると「8万〜30万円」といった幅の広い目安が多く、実態がつかみにくいのが現状です。そこで家族ナビ編集部は、介護施設検索サイトに料金が公開されている全国47都道府県・6,705施設の月額費用と入居金を独自に収集・集計しました(2026年7月時点)。

調査結果の要点は次の3つです。

  • 月額費用(最小プラン)の全国中央値は約15.8万円。半数の施設が約12.8万〜20.5万円の範囲に収まる
  • 都道府県差は大きく、東京都の中央値約21.2万円に対し、大分県は約9.5万円と2倍以上の開きがある
  • 入居金0円の施設は全体の約42%。入居金がある施設に絞ると中央値は約21万円で、一部に数千万円規模の高額帯がある
ワンポイント

調査の概要:介護施設の検索サイト「LIFULL介護」に料金が公開されている施設(有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームなど)について、全国47都道府県の一覧ページから6,705施設分の月額費用・入居金を当サイトが収集・集計しました(2026年7月13日時点)。金額は各施設に表示された最小プランの下限額です。実際の費用は居室タイプ・要介護度・サービス内容・お住まいの地域で変わるため、目安としてご覧ください。

全国の月額費用:中央値15.8万円、ボリュームゾーンは10万〜20万円

全国6,666施設(月額が確認できた施設)の月額費用(最小プラン)の分布は次のとおりです。

指標月額費用(最小プラン)
中央値約15.8万円
平均値約16.8万円
安いほうから25%の点(p25)約12.8万円
高いほうから25%の点(p75)約20.5万円
月額帯施設数割合
10万円未満798約12%
10万〜15万円2,088約31%
15万〜20万円1,956約29%
20万〜25万円1,176約18%
25万円以上648約10%

10万〜20万円に約6割の施設が集中しています。「月8万〜30万円」という一般的な目安の中でも、実際に施設数が多い価格帯はかなり絞られることが分かります。

都道府県別の月額中央値:東京21.2万円〜大分9.5万円

都道府県別の月額費用(最小プラン)の中央値・レンジ・入居金0円割合です。集計施設数が10件未満の県は「参考値」としています。

都道府県月額中央値中央の50%の範囲入居金0円施設数
北海道約13.6万円約10.6万〜16.7万円31%245
青森県(参考値)約13.2万円約10.5万〜16.0万円0%2
岩手県約11.6万円約8.7万〜14.0万円62%16
宮城県約15.8万円約13.5万〜20.7万円48%67
秋田県(参考値)約15.6万円約11.7万〜17.1万円88%8
山形県約15.0万円約11.0万〜16.2万円36%11
福島県約12.9万円約11.5万〜19.1万円34%38
茨城県約13.3万円約10.3万〜15.9万円49%81
栃木県約13.0万円約9.7万〜16.3万円60%62
群馬県約12.4万円約7.7万〜18.0万円95%64
埼玉県約16.8万円約13.8万〜20.7万円56%582
千葉県約16.3万円約13.4万〜20.8万円47%380
東京都約21.2万円約17.0万〜25.6万円40%1,155
神奈川県約16.1万円約13.9万〜20.4万円35%1,387
新潟県約13.9万円約11.2万〜17.7万円31%67
富山県約13.0万円約9.4万〜15.7万円33%15
石川県約12.4万円約12.0万〜13.6万円24%21
福井県(参考値)約9.3万円約7.1万〜12.8万円0%7
山梨県約14.2万円約14.2万〜14.2万円72%32
長野県約15.7万円約12.6万〜17.6万円27%41
岐阜県約11.2万円約8.7万〜14.8万円51%89
静岡県約13.5万円約11.9万〜15.9万円37%147
愛知県約15.6万円約13.5万〜20.4万円44%268
三重県約12.2万円約8.5万〜13.9万円61%33
滋賀県約14.4万円約11.9万〜17.1万円32%59
京都府約16.5万円約13.8万〜20.7万円40%154
大阪府約13.8万円約10.9万〜18.4万円46%658
兵庫県約16.3万円約12.5万〜21.7万円38%334
奈良県約14.1万円約10.5万〜19.9万円47%66
和歌山県約10.3万円約7.0万〜13.0万円45%22
鳥取県(参考値)約11.2万円約10.5万〜11.9万円50%2
島根県(参考値)約12.7万円約10.6万〜14.1万円25%8
岡山県約15.7万円約12.3万〜17.8万円28%68
広島県約15.5万円約12.7万〜18.7万円27%71
山口県約11.9万円約6.6万〜15.7万円25%16
徳島県(参考値)約9.7万円約9.5万〜11.5万円71%7
香川県約14.7万円約12.7万〜17.4万円45%20
愛媛県約14.3万円約11.9万〜16.8万円31%16
高知県(参考値)約4.6万円約4.6万〜10.8万円67%3
福岡県約12.9万円約9.6万〜15.8万円41%221
佐賀県約10.5万円約8.9万〜12.3万円65%20
長崎県(参考値)約9.6万円約5.3万〜16.0万円50%6
熊本県約12.1万円約10.1万〜14.0万円19%42
大分県約9.5万円約7.6万〜13.5万円46%26
宮崎県(参考値)約10.4万円約3.5万〜11.8万円50%4
鹿児島県約10.3万円約8.2万〜17.1万円36%22
沖縄県(参考値)約15.7万円約9.2万〜17.7万円0%3

「中央の50%の範囲」は、安いほうから25%の点(p25)と75%の点(p75)の間を指します。

集計数が一定以上ある県で比べると、月額中央値が高いのは東京都・埼玉県・京都府(約21.2万・16.8万・16.5万円)、低いのは大分県・鹿児島県・和歌山県(約9.5万・10.3万・10.3万円)でした。東京都と大分県では2倍以上の差があり、施設探しの範囲を広げるかどうかで費用感が大きく変わることが分かります。

なお、山梨県のように同一運営会社の均一料金の施設が集計の多くを占める県もあり、中央値が特定の価格に集中する場合があります。地域差が生まれる仕組み(介護報酬の地域区分・家賃水準)は老人ホームの費用の地域差で解説しています。

地方別:関東17.4万円、九州・沖縄12.3万円

地方月額中央値施設数
関東約17.4万円3,711
関西約14.6万円1,293
東北約14.6万円142
中国約14.4万円165
甲信越・北陸約14.2万円183
東海約14.1万円537
北海道約13.6万円245
四国約13.5万円46
九州・沖縄約12.3万円344

2026年6月に当サイトが実施した第1弾調査(主要沿線590施設)でも「関東が高く九州が低い」傾向を確認していましたが、対象を全国6,705施設へ広げた今回も同じ傾向が再現されました。

施設タイプ別:介護付き有料20.4万円、サ高住14.2万円

料金が公開されていた施設のうち、タイプが確認できたものの月額中央値です。

施設タイプ月額中央値中央の50%の範囲施設数
介護付き有料老人ホーム約20.4万円約17.0万〜23.8万円2,531
サービス付き高齢者向け住宅約14.2万円約12.0万〜17.1万円1,339
グループホーム約14.0万円約13.2万〜15.6万円836
住宅型有料老人ホーム約13.5万円約10.9万〜17.5万円1,399
特別養護老人ホーム(参考値)約3.9万円約3.5万〜6.0万円123
ケアハウス(参考値)約8.6万円約7.2万〜11.1万円35
介護老人保健施設(参考値)約4.6万円約2.4万〜7.8万円22

民間施設の中では介護付き有料老人ホームが最も高く、サ高住・グループホーム・住宅型は14万円前後に集まりました。グループホームは中央の50%の範囲が約13.2万〜15.6万円と最も狭く、価格のばらつきが小さいのが特徴です。

特養・老健などの公的施設は「参考値」としました。掲載されている最小プランは多床室で、所得に応じた負担軽減制度が適用された後の金額が表示されている場合があるため、民間施設の掲載料金と同列には比較できません。公的施設の費用の考え方は特別養護老人ホームの解説をご覧ください。

入居金:0円の施設が約42%、ある場合の中央値は21万円

初期費用(入居金・入居一時金)については、6,666施設のうち約42%(2,783施設)が0円でした。入居金がある施設(3,883施設)の分布は次のとおりです。

入居金の金額帯施設数割合
10万円未満246約6%
10万〜30万円2,036約52%
30万〜100万円974約25%
100万〜500万円418約11%
500万円以上209約5%

入居金がある施設の中央値は約21万円で、半数以上は10万〜30万円の「敷金相当」の水準に収まります。一方で500万円以上の施設も約5%あり、最高では数千万円規模の入居金が設定された施設もありました。入居金の償却・返金の仕組みは入居一時金の解説で詳しく解説しています。

公的統計と突き合わせると:施設介護の「実支出」平均13.8万円との関係

当調査の結果を、公的な統計・調査と比較しました。

項目数値出典
施設で介護した場合の月々の費用(平均)13.8万円生命保険文化センター 2024年度調査
在宅で介護した場合の月々の費用(平均)5.3万円同上
介護期間の平均55.0カ月(約4年7カ月)同上
介護の一時的な費用の平均47.2万円同上
要介護(要支援)認定者数約734万人厚生労働省(2026年1月末)
65歳以上の認定率約20.1%同上

生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)では、施設で介護した世帯の月々の費用は平均13.8万円でした。当調査の掲載料金の中央値(約15.8万円)とは水準が近い一方で、差もあります。この差は、①公的調査には特養など費用を抑えやすい公的施設の入居世帯が多く含まれること、②当調査は民間施設中心の「掲載料金の最小プラン」であり、実際の支払額(介護保険の自己負担・おむつ代・医療費などを含む)とは範囲が異なることで、おおむね説明できると考えられます。

言い換えると、民間施設を検討する場合は「平均13.8万円」という公的統計の数字だけで予算を組むと不足しやすく、月額15万〜20万円程度+介護保険自己負担などの上乗せを見込んでおくほうが実態に近い、というのが両データを突き合わせた示唆です。

介護期間の平均は55.0カ月(約4年7カ月)です。仮に月額15.8万円の施設に4年7カ月入居した場合、単純計算で総額は約870万円になります(実際は要介護度や施設により変動します)。長期の資金計画は親の介護費用は誰が払う?も参考にしてください。

調査方法・データについて

  • 調査主体: 家族ナビ編集部
  • 調査日: 2026年7月13日
  • 対象: 介護施設検索サイト「LIFULL介護」の都道府県別一覧ページに料金が公開されている施設 6,705件(全47都道府県)
  • 方法: 一覧ページに表示された各施設の月額費用・入居時費用の下限額(最小プラン)を機械的に収集し、施設の重複を除外のうえ中央値・四分位点などを算出
  • 注意点: 掲載料金は最小プランの下限額であり、実際の請求額(介護保険自己負担・日用品費・医療費などを含む総額)とは異なります。料金が非公開の施設は含まれません。集計施設数が10件未満の県は参考値です。

出典(公的統計)

引用・転載について

本調査のデータ・図表は、出典として「家族ナビ編集部調べ」と本ページへのリンクを明記いただければ、報道・ブログ・SNS等で自由に引用・転載いただけます。データの詳細(都道府県別の元データなど)が必要な場合はお問い合わせください。

老人ホームの月額費用の全国的な中央値はいくらですか?

当調査(2026年7月・全国6,705施設)では、月額費用(最小プラン)の中央値は約15.8万円でした。半数の施設は約12.8万〜20.5万円の範囲に収まります。実際の支払額は介護保険自己負担などが加わるため、これより高くなることが一般的です。

老人ホームの費用が高い県・安い県はどこですか?

当調査では月額中央値が最も高いのは東京都(約21.2万円)で、埼玉県・京都府・千葉県・兵庫県が続きます。集計数が一定以上ある県では大分県(約9.5万円)・鹿児島県・和歌山県が低めでした。

入居金0円の施設はどのくらいありますか?

当調査では、料金が公開されている施設のうち約42%が入居金0円でした。入居金がある施設の中央値は約21万円で、半数以上は10万〜30万円の範囲です。

この調査のデータは引用できますか?

はい。出典として「家族ナビ編集部調べ」と本ページへのリンクを明記いただければ、報道・ブログ・SNS等で引用・転載いただけます。

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